2022年12月13日 / 最終更新日時 : 2023年3月10日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 大前しでん氏 小説連載終了のお知らせ 日常茶飯寺が始まって以来、大前しでん氏の小説を連載していただいてきましたが、前回の『氷の解けるまで』の最終話をもちまして連載を終了することになりました。大前しでん氏には長い間、渾身の作品をご提供いただき日常茶飯寺に彩り […]
2022年11月4日 / 最終更新日時 : 2022年12月26日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(最終話)』大前しでん小説 「お父さん、今日は長い時間に亘り圭子さんや私に心を開いて頂き有難う御座いました」 「いえ、いえ、お礼を言うのは私の方ですよ。本当に圭子を選んでやってくれて有難う御座います。 親バカになるがこの子は私達の自慢の娘です。 ど […]
2022年10月5日 / 最終更新日時 : 2022年11月3日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(17話)』大前しでん小説 (6)犠牲愛 「あっ、それから大事なことを忘れていた。 今となっては母さんの遺言になってしまったがね。 圭子に見せておきたいものがある。 これを読んで毅然と生きてゆきなさい。 これは母さんが事故に遭う二時間前に私宛てに送 […]
2022年9月6日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(16話)』大前しでん小説 「浜口さん、圭子、これだけは言っておくが圭子のしたことが原因の一端であることは認めるが一切責めてはいないんだぞ。 若ければ誰だってするもんだからな。 増してや、多感な時にそんな魔法の神器を手にすれば仕方あるまい。 もう、 […]
2022年8月2日 / 最終更新日時 : 2022年9月6日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(15話)』大前しでん小説 (父のセリフの続き) 志が全く整わず、聖職に対する自己情操に大きく欠け離れた素行だった。 心掛けが全くなってなかったんだよ。 若僧に偉そうなことを言えたものでなく、外見や履歴で相手を見下していたんだよ。 もっと、自分の子 […]
2022年7月10日 / 最終更新日時 : 2022年9月6日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(14話)』大前しでん小説 「まぁ、落ち着いて二人とも聴いてくれないか。先日の裁判でも明白となったが若僧が歩道を暴走させた動機は、『仕事場の親方にクビだと言われむしゃくしゃしてた』と自供しているんだ。 私があの時あんな言い方をしなければこんな事には […]
2022年6月8日 / 最終更新日時 : 2022年7月9日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(13話)』大前しでん小説 そこへ圭子が切り出した。 「それでどうなったの?」 「ああ、それからのことだな」 お茶の入ったコップを口にしそうになったが机の上に叩き付けるように戻しおもむろに話を続けた。 「その後は、圭子も知ってる松本の叔父と一緒に若 […]
2022年5月9日 / 最終更新日時 : 2022年6月8日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(12話)』大前しでん小説 「それでもいいんだよ、解ろうとしてくれるだけで。 それで本題だがね。 一二年前から今のようにITが進化しデジタル時代の幕開けとなって宮大工の人材不足が顕著に現れた。 多くの若者は感性を磨き誠心誠意勤めることを嫌い、使命感 […]
2022年4月7日 / 最終更新日時 : 2022年5月9日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(11話)』大前しでん小説 「では、お父さん一体これまで何があったのですか?」 そこへ圭子が不安がって口を挟んでくる。 「お父さん、私ね母さんが亡くなったことや、その事が原因で死のうとしたことみんな含めて謝らせてもらいたくて勿論謝ったところで母さん […]
2022年3月1日 / 最終更新日時 : 2022年4月7日 chigyou 大前しでん(西福寺門徒)小説 『氷の解けるまで(10話)』大前しでん小説 「三十槌の水柱って知ってますか?」 「あのことですかね、確か埼玉県の秩父にある?岩清水が流れようとするけれど厳冬期に入ると寒さで水は凍ってその流れの姿のまま固まって出来る水柱のことでしょうか?」 「そうです。多くの観光客 […]