『氷の解けるまで(16話)』大前しでん小説
「浜口さん、圭子、これだけは言っておくが圭子のしたことが原因の一端であることは認めるが一切責めてはいないんだぞ。
若ければ誰だってするもんだからな。
増してや、多感な時にそんな魔法の神器を手にすれば仕方あるまい。
もう、私も全部話してリセットしたんだ。
日々の心掛けなんだよ、今すぐとは言わない。 浜口さんと一緒に協力してもらって明るい圭子を取り戻すんだ。いいか!」
「解ったわ、お父さん本当にごめんなさい。
人志君も宜しくお願いします」
「何言ってるんだよ、そんなこと解ってるからな。お父さん今日は本当に有難う御座いました」
「いやいや、こちらこそ心が洗われたよ。これで君らと結婚式には母さんも一緒に負い目なく出席できる」
「勿論ですよ、宜しくお願いします」
< 続く>